運営管理方式を決める
不動産投資といえば、アパートやマンション、駐車場が主でしたが現在はシェアハウスもそのひとつとして挙げられています。
準備として運営管理方式の検討決定をおこないます。
住居所有者がすべての工程を行う「自主方式」か、一部の運営管理業務を委託する「委託方式」か、一括借り上げとなる「サブリース方式」かになります。
それぞれにメリット、デメリットがあります。
「自主方式」のメリットは運営管理のコストを抑えることができ、入居者と直接入居者とコミュニケーションをとることができます。
デメリットは運営管理の負担があり、入居者とのトラブルが発生した場合の対応や空室リスクを負います。
「委託方式」のメリットは運営管理の大部分を運営管理事業が行ってくれるので負担が少なくなります。
デメリットは運営管理事業に管理委託費を支払う上、空室リスクも負うことになります。
「サブリース方式」のメリットは運営管理のほぼすべてを運営管理事業者が行うために負担が最も少ない方式です。
デメリットは他の方式と比較して賃料収入が最も少なくなります。
また契約内容によっては運営事業者からの契約解除や賃料減額が可能となることに留意する必要があります。
国土交通省が調べたところによると、シェアハウスの運営管理方式は自主方式が一番多く47%、次いでサブリース方式の32%、委託方式が18%、その他と無回答が3%となっています。
その他の準備
次に事業企画として入居者を想定し賃貸設定、改修計画、資金調達などを行います。
ここをないがしろにしてしまうと、あとあと大変なことになりますのでなるべく細かくイメージして詰めていく必要があります。
入居者の性別、年齢層などの設定をしっかり設定しておくことでハウス全体のつくりをもイメージしやすくなります。
委託方式、サブリース方式の場合、運営管理事業者との役割分担の検討、決定をおこないます。
その後改修工事または改修工事を発注し、家具、家電などの準備に入ります。
工事が完了したあと工事完了検査、防火対象物使用開始などの認可取得届を出します。
賃貸借契約書や生活のルールなどの各帳票類の準備などをします。
入居に関してに
これで箱物は完成となり、入居者募集に移ります。
運営管理事業者のホームページ、ポータルサイト、住宅確保要配慮者居住支援協議会などを活用しての入居者の募集方法の検討に入ります。
「住宅確保要配慮者居住支援協議会」は低額所得者や被災者、高齢者、障碍者、子供を育成する家庭、その他住宅の確保に特に配慮を要するものと国土交通省が定めた「住宅確保要配慮者」の民間賃貸住宅への円滑な入居の促進を図るために地方公共団体や居住支援団体などが連携し、「住宅確保要配慮者」と「民間賃貸住宅の賃貸人」双方に対して住宅情報の支援を実施する協議会です。
入居が円滑に行われるよう国が必要な費用を補助する支援があります。
補助限度額は協議会当たり1,000万円となっています。
公募期間が決められています。応募要領、応募様式などをで国土交通省のホームページなどできちんとした情報を得ることをお勧めします。
その後入居者募集を始めます。
借りたい人からの問い合わせの対応、内覧、面談、入居審査、申し込み手続き、生活ルールなどの説明、賃貸契約の締結、鍵の引き渡しなどを行います。
入居中は家賃、共益費などの集金や入金確認、賃貸借契約の更新または再契約の手続き、建物の維持管理、清掃、巡回、消耗品の補充、緊急時や災害発生時の対応や入居者対応、コミュニティ管理、近隣対応を行います。
アパート経営と大きくは変わりませんが、シェアハウスならではの細かな配慮が必要となる場面があります。
退去手続きは退去時の現地立ち合い、現状回復費用などと敷金の清算、鍵の回収などをおこないます。
様々なメリット
シェアハウスは一から建設するよりも空き家を活用することを国土交通省は推進しています。
空き家を活用するメリットとしては家自体が傷むことを防げるほか、放置していることにより特定空家などに認定されてしまうと住宅用地特例から除外され除去命令が出されてしまうことを防げるというメリットがあります。
賃貸住宅としての活用の場合、賃貸収入のほか、相続税制上の優遇が得られますが、シェアハウスとして活用するとさらに、複数人からの賃料が得られます。
1棟を1顧客に貸し出すよりも安定した収入が望めます。
また国のセーフティネット制度の支援を受けた場合、バリアフリーなどの改修費の補助が受けられたり、入居者に対する家賃補助などの支援制度も受けることができるメリットがあります。
空き家などをシェアハウスとして活用する場合には「寄宿舎」への用途変更が必要です。
その際に建築基準法への適合や建築確認、消防法などの関係法令への対応等が必要となる場合があるので建築士や地方公共団体、管轄の消防署、運営管理事業者、金融機関などの専門家と相談しながら進めることが望ましいとされています。
投稿者プロフィール

- サラリーマンをしながら不動産投資を始めて、2011年にセミリタイアしました。弊ブログでは「不動産投資のリアル」をテーマに、お金や資産形成の手法について書いています。1983年生まれ・九州出身・某大学商学部卒・既婚
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