シェアハウスとは
かつて日本でシェアハウスという住居形態は敬遠されがちなものでしたが、欧米のスタイルが浸透してきたことによって徐々に人気を獲得しつつあります。
そもそも、シェアハウスは複数の入居者が同じ物件の中で共同生活を送る居住スタイルで、リビングやキッチン、お風呂などを共有しつつも、それぞれに個室を持つというものです。
1つの物件を複数人で使用するため、家賃は人数分で負担することができ、単身で物件を借りるよりもコストを抑えることができるという強みがあります。
そうした理由から高まる需要は、新しい不動産投資としても注目されることになります。
これまでの不動産投資は物件を購入してただ貸し出せば良かったのに対し、シェアハウスでは住居スタイルが異なるため、運営や管理の方法が特殊なものになっています。
いくら人気が高まっているからといって安易に手を出せば失敗することもあるため、経営に対する知識をしっかりと学ぶことが大切です。
経営のメリットやデメリット、これから投資するなら必要となる経営資金などを確認して、実際に始めるための指針を打ち出すようにしましょう。
経営方法とメリット
経営の仕方には主に3つの方法があり、自分がオーナーとなって管理も自分でするのと、オーナーにはなるけれど管理は管理会社に委託する方法、最後はオーナーから物件を借りて管理だけを行うものです。
3つめは自分で物件を持たないためリスクは少ないですが、信頼を得るためにも過去の実績が必要になり、初心者が個人で始めるには非常に難しいものとなっています。
不動産投資という意味や収益性の点からも、通常は前者の2つの方法から選ぶことになります。
シェアハウスの収益性は、一般的な賃貸物件と比較しても高くなることが期待できます。
何故なら、居住者の個室を複数用意するのに対し、キッチンやお風呂、トイレといった共有スペースが1つで済むためです。
ワンルームを2部屋用意して2人に貸し出すよりも、1部屋にまとめて3~5人程度に貸し出したほうが家賃収入が得やすくなります。
部屋数を分割することで入居者がいない空室状態を回避し、不動産投資にとって最も問題となる空室リスクを抑えることもできます。
また、家賃を低く設定することができ、高いニーズに対応することで入居者が決まりやすくなるのもメリットのひとつと言えるでしょう。
経営資金にかかるものはこれ
様々なメリットを持つシェアハウスですが、これから経営を始めるには状況に合わせた経営資金を用意しなければいけません。
まず、貸し出すための物件を購入する費用、共有部で使用するための家具や家電の調達費用が主な出費となります。
すでに物件を持っていても、一般的な戸建てやワンルームマンションでは複数人でシェアするのが難しいため、リフォームやリノベーションによる改装が必要です。
改装された物件であれば家具や家電をいくつか調達するだけで済むため、これから始める際には資金と相談して物件の購入を決めるようにしましょう。
ちなみに、リフォームやリノベーションを行う場合は、坪単価20~30万円が相場と言われています。
こだわっておしゃれな内装をすれば入居者も集まりやすくなりますが費用も膨らみやすいので、一般的に言われる物件価格の20%までを目安に工事を依頼しましょう。
準備するもの
共用部
家具や家電の用意に決まりはないのですが、どこまで準備しているかによって入居率が変わります。
たとえばソファやテレビなどがリビングに用意してあれば、入居者が個別に購入する必要もなく、手荷物も少なめに入居できることから喜ばれるのは間違いありません。
シェアしている人とのコミュニケーションの場にもなるので、余裕があれば準備しておくのも良いでしょう。
また、冷蔵庫や炊飯器、電子レンジにダイニングテーブルなどは生活の必需品となるので、用意しておくことが大切です。
特に冷蔵庫や靴箱などの収納は人によって広く使うことがあるので、余裕のある大きさのものを用意しておくと良いでしょう。
人数が5~6人またはそれ以上の場合は、2台以上を用意することも検討しておく必要があります。
予算としては15~30万円、シェアする人数によってはそれ以上の費用がかかる場合もあるようです。
個室
それぞれの個室については入居者の趣味もあるので、基本的には設備を用意する必要はありません。
しかし、予めベッドや椅子、デスクなどを用意しておけばお金のない学生などが入居しやすくなります。
入居時にいらないと言えば引き上げれば良いだけなので、内覧時に確認しながら購入を検討していきましょう。
この時点でも部屋数によりますが、おおよそ30万円前後の費用は考えておいた方が良いです。
経営資金として必要な金額は、これから購入する物件、購入した物件のリフォームまたはリノベーション費用、各部屋と共有部分の設備費用など実に色々なところでかかります。
特にリフォーム部分はお金がかかりやすく、電気工事や大工工事で200~300万円はかかるため、購入金額プラス400万円はかかると見ておいた方が良いでしょう。
投稿者プロフィール

- サラリーマンをしながら不動産投資を始めて、2011年にセミリタイアしました。弊ブログでは「不動産投資のリアル」をテーマに、お金や資産形成の手法について書いています。1983年生まれ・九州出身・某大学商学部卒・既婚
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