ランニングコスト
近年、不動産投資に取り組むオーナーが多いですが、その理由で相続対策ということが多いようです。
不動産投資は小規模で行うメリットが低いと言われています。
なぜなら、不動産投資につきものである設備投資が過大になり、多くのオーナーさんが金融機関から大きな借入をしてスタートさせるため、返済と収入のバランスが悪くなれば、経営は悪化するからです。
マンションやアパートを例にとって話すと不動産投資の最大の問題は空室ができることです。
新築当時は満室で家賃も当たり前に入っていても、10年経過後には空室ができることもあります。
また、多くの人が住む賃貸物件の場合、入居者が安心して安全に住むために定期的なメンテナンスも必要です。
マンションのメンテナンスとなると修繕費はかなりの費用となるため、毎月の家賃の一部を蓄えておく必要があります。
共有部分のエレベーターの保守点検費用や階段や廊下の掃除、セキュリティ対策、退去時清掃や修繕などランニングコストもかかります。
一般的な不動産投資利回りは、すべての経費を差し引くと12%も出れば良い方だと考えられています。
複数の部屋を持つマンションの場合、大家さんの家賃収入は多く、経営が楽に感じる方もおられるでしょうが、固定資産税をはじめ、火災保険料や消防設備の保守点検、電気料金など様々なランニングコストが利益を押します。
所有する物件を手放す
相続対策で不動産投資に取り組むも、借入額が多く返済期間が長くなると当初の計画が狂い、経営が厳しくなることがあります。
中には投資した物件を手放すオーナーさんもおられます。
不動産投資を間違いなくするためには投資に対する考え方を正しく持たなければいけません。
投資には様々なリスクが存在し、必ずしも計画通り進むものではありません。
多くのオーナーさんは資金計画を正しく立てていないことから経営が悪化してしまいます。
投資経験がないことに不安を持つ人の場合、大手不動産業者やディベロッパーに相談し、自身の所有する土地を活用し不動産投資を計画することも多いです。
確かに業者が計画から建築まですべて対応し、入居者も募集してくれることもあります。
しかしながら、長期的に安定した入居者を確保するものではなく、全国各地でオーナーを募りマンション建築を続けていることが多く、経営を保証するものではありません。
その結果、所有する不動産を手放すこととなります。
中古マンションの購入時に考えておきたいこと
マンション投資を上手く進めるためには、投資物件を安く手に入れることが必要です。
2000年前後に建設されたマンションで、一棟売りに出されている物件があります。
売却される予定の中古一棟マンションは減価償却分と返済済み分が差し引かれ、築年数から換算する価値に不動産業者の利益が上乗せして価格が決まっています。
不動産業者の利益は大きいですが、不動産という大きな金額の物件取得ですから、価格交渉が可能です。
一棟マンションの買取りは、新築の半分から3分の1と言われています。
ただし、中古マンションを購入する時に不安は耐久性に関する問題です。
新築に比べると耐久性は低く、修繕費に大きな費用が必要となります。
価格の交渉はその費用を鑑みてしなければいけません。
中古マンションは取得コストが低いことから家賃設定も低くしなければいけません。
ただ、好立地であれば家賃設定の低いマンションは利用者が多いはずです。
これまで正しいメンテナンスが行われていることを確認し、できるだけお値打ちに物件を取得することが必要です。
万が一の家賃トラブルのために保証会社を付けておくことも必要で、これまで対応していた保証会社があれば、保証費の交渉をしましょう。
共有部分の照明をLED化したり、電力会社の料金比較で購入先を変更することや、清掃業を変えることなど、オーナーとして自分で取り組めることは行うなど様々なコスト削減を考えることが必要です。
空室を少なくする努力をすることが、安定した利回り益を出します。
不動産の売り買い
投資は必ずしも物件を所有し続けることばかりではなく、一定の利益を確保して売却するということもあります。
投資は売る側があれば買う側もあり、売る側と買う側では思惑が異なります。
売却して利益が出るのであれば、投資は成功と言えます。
一棟マンションの売却を検討しているのであれば、買取りに力を入れる不動産業者に相談してみましょう。
インターネットで検索すると多くの業者がアップされます。
自動車買取市場の成長は自動車生産と連動しているように、日本で次々と建設が進むマンションは中古市場を形成しており、活発な売買が行われています。
これを売買する業者にとって、中古一棟マンションの買取りは仕入れとなります。
仕入れた物件は必ず利益や手数料を含んで売却します。
他の業者を意識し、仕入れに力を入れる業者であれば見積もりよりも高値で買取ります。
お値打ちに購入した中古マンションで一定の利益を確保し、高く売却できれば不動産投資は成功と言えます。
投資には様々なリスクが存在するため、取り組む前にリスクを十分に理解し、余裕を持った資金計画を立て取り組みましょう。
投稿者プロフィール

- サラリーマンをしながら不動産投資を始めて、2011年にセミリタイアしました。弊ブログでは「不動産投資のリアル」をテーマに、お金や資産形成の手法について書いています。1983年生まれ・九州出身・某大学商学部卒・既婚
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